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デザイン優先住宅に潜む罠 – habitat
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デザイン優先住宅に潜む罠

「スタイリッシュなデザインで一目置かれる家に住みたい」「住み心地のよい性能が優れた家に住みたい」など、その家に住む人の理想を重視して始める家づくり。

 

しかし、ここで気を付けたいのは、デザインと住み心地のよさを両立することは難しいということです。

 

今回は、デザイン優先の住宅づくりをすることによって、どのようなデメリットが生じる可能性があるのかを詳しくご紹介します。

 

デザイン優先の住宅に問題が生じる背景とは?

住宅は建材や設備などを組み合わせて住空間を作り上げます。ひと昔前の住宅は、性能の部分が重要視されていたので、「建材をどのように組み合わせると安全か?」「長持ちさせるにはどうすればいいか?」という部分にフォーカスを当てて建築されてきました。

 

しかし、近年は性能よりもデザインを重視した家づくりを求める傾向にあり、デザインを先行した家づくりを行われるようになりました。

 

安全性や長く住み続けられる丈夫さが求められなくなったことで、十分な検討もされないまま建築工事が進み、住宅が完成した後に不具合が生じるというケースが起こっています。建築の際には、さまざまな人が関わっているため、後々不具合が生じてしまっても、過失がどこにあったのかを明らかにすることは難しいこと。

 

たとえば、雨漏りが生じた場合、工務店側は「建築家の人に『雨漏りするかもしれない』と伝えたけど、『デザイン重視の家なのでそのまま進めてくれ』と指示があった」と言ったとします。

 

工務店側の意見に対し、建築家は「今までの設計で雨漏りした事例はない。工務店側の技術不足が原因だ」と言われれば、それも完全には否定できないこと。

 

このように生じた不具合から建築家や工務店とのトラブルも生じてしまうことが懸念されます。また、デザインを優先した家は、住み心地にある程度の覚悟が必要です。どのような住み心地を覚悟するべきか、次から具体的にご紹介します。

デザイン優先の住宅によって生じる可能性のあるデメリットとは?

デザイン優先の住宅には、具体的にどのような問題が潜んでいるのかを見ていきましょう。

 

雨漏りの発生

従来の日本の家では、屋根に軒がある家が一般的でした。軒の役割は、雨を住宅から守るというもの。軒がない建物はスタイリッシュで見た目がよいですが、屋根に軒がないと壁と屋根の境目から雨水が入り込み、雨漏りの原因になります。

 

軒がない屋根の形状はマンションなどでも用いられていますが、雨漏りなどのリスクを踏まえ、防水性能を維持するための定期的なメンテナンスを行っています。

 

戸建てでデザインを優先するのであれば、このようなこまめなメンテナンスが必要になることをおさえておきましょう。

 

耐震性が損なわれる

地震大国とも言われる日本で家づくりをするなら耐震性は重要視したい部分です。たとえば、天井が吹き抜けで解放感のあるリビングは、本来であれば床があるべき部分を抜いて吹き抜けを作るため、床がある場合と比べて耐震性は劣ります。

 

また、広々とした空間を重視するあまり、住宅を支える柱を極力減らすという建築も耐震性が劣る原因になります。

 

音が反響する

人気の高い吹き抜けの構造は、音がスピーカーのようにもなる構造でもあるため、吹き抜け部分の音が2階部分にも響きわたることが懸念されます。

 

もしも1階のリビングに吹き抜けがあり、2階部分に寝室があるような場合だと、テレビの音や家事の音が2階部分に響くため、睡眠の妨害になることも懸念されます。吹き抜けは解放感がある反面、デメリットもあることを踏まえて検討することがおすすめです。

 

気密性が損なわれる

気密性とは、屋外と室内のすき間部分を指します。気密性の高い住宅は快適な室内温度を保ちやすいうえ、結露の発生を防いだり、断熱性能を上げたりする効果があります。

 

デザイン性を重視した建具はすき間が生じやすいため、屋外の空気が入りやすく、冷暖房を付けてもなかなか室内が快適な温度に保てないというデメリットが生じます。

 

温度は住み心地に影響を与える要因になるうえ、温度の感じ方は個人差が生じるもの。十分な理解を得ることが大切です。

 

建材の劣化

床暖房には床暖房に適したフローリングの使用が推奨されています。しかし、デザインを重視して無垢のフローリングを用いたことにより、無垢のフローリングが反り返ってしまったため、フローリングを張り替えたケースがあります。

 

デザイン性を重視することで設備の効果が薄れてしまったり、建材が傷んでしまって見た目にも悪影響を及ぼしたりすることがある点についても理解を深めることが大切です。

 

掃除の手間がかかる

アイランドキッチンは、仕切りがなく、解放感があるため、数人でキッチンに立って調理を行えたり、リビングにいる家族や友人とコミュニケーションを取りながら調理ができたりするメリットがあります。

 

しかし、仕切りがないということは、調理中の油ハネなどの汚れが飛び散りやすいデメリットがあります。

 

また、調理中に出る煙には油汚れが含まれているもの。換気扇を回していても、煙が床や壁、天井、リビングにまで汚れが広がることもあるため、美しい住宅空間を保つためにも、こまめに掃除を行う手間が必要になります。

 

デザイン性を重視する前に知ってほしいこと

デザイン優先住宅では、住み心地の悪さから長い年月住んでいくことが難しいことが予想されるものの、デザイン性の高い住宅には憧れを持つもの。後悔しないためにもデザイン性の高い家づくりでおさえておくことをご紹介します。

 

住まいに求めるものを軸にして家づくりをする

家づくりで大切なことは「そもそも、なぜ家づくりをするのか」という本質の部分を基にして進めていくことです。

 

住み心地はまったく求めずに「デザイン性の高い家に住みたい」という気持ちであれば、その気持ちを軸に家づくりを進めていくことで後悔のない家づくりが叶います。

 

しかし、「冷暖房費をおさえながら快適な室内温度の保てる家で住みたい」「個々のプライベートを大切にしながら過ごしたい」「掃除の手間が極力少ない住まいがいい」など、住み心地を重視したい部分があるのであれば、デザイン性の高さが逆に負担になってしまう場合もあるので注意が必要です。

 

覚悟を持ってデザイン性の高い家づくりをする

雑誌に紹介されるようなデザイン性の高い家を建てる建築家でも、自分が住む家には性能を重視している人もいるほど、デザイン性の高い住宅は住み心地に大きく影響を与えます。

 

このようなことから、デザイン住宅を紹介する雑誌『Casa BRUTUS』では、デザイン性の高い家づくりをする人に向け、以下のようなアドバイスが掲載されています。

 

・細かな部分に希望は言わない

・リスクはつきものと心得る

・揚げ物はしない

・油汚れはすぐに掃除する

・寒さや暑さは我慢する

・階段は注意力でカバーする

 

これは、あくまで雑誌に掲載されるようなエンターテインメント性の強い住宅へのアドバイスですが、デザイン性を重視することは住み心地を求めない覚悟が必要であることがわかります。

 

理想の暮らしを思い描いて後悔のない家づくりを目指そう

家づくりではデザイン性を重視するか、性能を優先するかは悩めるポイント。しかし、どちらか一択と極端な選択をするのではなく、デザイン性と性能のバランスを取って家づくりをすることで満足度の高い家づくりが叶います。

 

近年では、デザイン性と性能を兼ね備えた素材も出てきているので、要望はしっかり伝え、プロの意見も取り入れて後悔のない住宅づくりを目指していきましょう。

 

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